古時計の音と、コーヒーの香り。昭和は、案外すぐそこにありました。
桜ヶ丘の住宅街、阿比太神社のほど近くに佇む純喫茶「ノブ」さん。
お参りの帰りにふらりと立ち寄って、絶品のブレンドコーヒーと、極厚のハムチーズトーストをいただいてきました。
趣が爆発している

阿比太神社での参拝を終え、「せっかくやし、どこかで朝ごはんでも食べよかな」と表通りへ。
すると、視界に飛び込んできたのが、このやたらと趣のあるお店。閑静な住宅街のど真ん中で、ここだけ明らかに異質な空気を漂わせています(もちろん、いい意味で)。
なんやろ、この引力……と思った次の瞬間には、すでにぼくは扉を引いていました。

中に入って、まずびっくり。
カチカチ、カチカチ、カチカチ……と、すごい数の古時計が、それぞれのリズムで時を刻んでいます。一台、二台、三台……数えるのを早々に諦めるレベル。
年季の入った木のテーブル席では、常連さんが新聞をめくりながらの談笑タイム。
……ここ、昭和ですか?

窓からは朝の光がたっぷり差し込んで、店内全体がほんのり暖かい。古時計の音が、不思議とBGMとして馴染みすぎていて、なんだか妙に落ち着くのです。
席は4名テーブルが4つと、カウンターが数席。テーブル同士の間隔も広めで、圧迫感がありません。
ちなみに休日のオープン直後にお邪魔したのですが、気づいたらあっという間にほぼ満席。地元の方に愛されているお店なんですね。
厚切りトーストと、最高の一杯

お、きましたきました。注文したのは、ハムチーズトーストと、ブレンドコーヒーです。

ご覧ください、このビジュアル。極厚のトーストの上に、こんがり焼けたチーズと、ハム。
正直、食べる前から分かりきっています。こんなん、旨いに決まってますやん。

そして並ぶは、白磁のカップから湯気をふわりと立てる、漆黒のブレンドコーヒー。
立ち昇る香りだけで、もう優勝です。窓辺に差す光、古時計の音、コーヒーの湯気。こんな贅沢な朝を過ごしちゃって、本当にいいのでしょうか。
それでは、いただきます。

ウマあい!!
まずパン自体が、めちゃくちゃ美味しいです。表面はカリッ、中はふわっ、ほんのり甘さも感じる、もう完璧なやつ。そこにとろけたチーズと、塩気のしっかり効いたハムが絶妙に重なってきて、これはもう、最高の一言に尽きます。
そしてブレンドコーヒー。深煎りのしっかりとした苦みのあとに、やわらかな余韻。トーストの塩気と相まって、永遠に交互に食べていられる無限ループに突入。
阿比太神社で願ってきたのは、たぶんこのトーストでした。
◇

桜ヶ丘の住宅街に、まるで昭和から取り残されたかのような純喫茶「ノブ」さん。
阿比太神社のお参りとセットで、朝のごほうびとして立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
時計だらけのお店なのに、ここでは時間が、いつもよりずいぶんゆっくり流れるはずですよ。
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なし