ハイク編#01『箕面大滝ハイキングルート』に続き、いよいよライド編(自転車)に突入します!
箕面市は、大阪府内で唯一「ジャパンエコトラック」の認定を受けている街。トレッキング6ルートに加えてサイクリングも4ルート設定されていて、その第一弾としてご紹介するのが、『西国街道サイクリングルート』です。
“山の箕面”をたっぷり歩いた前回とは打って変わって、今回は自転車で“里の箕面”を。さて、どんな景色に出会えるのか。
西国街道サイクリングルートの概要
周回ルート
km
時間50
分
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このコースの魅力は、スタート地点の「箕面萱野駅」や中盤の「彩都」といった“近代の箕面”から漕ぎだしつつ、後半では江戸時代の宿場町の面影を今に残す「西国街道」の旧街道へと、景色がガラッと変わること。
短い距離の中で、箕面の新旧両方の表情を味わえる欲張りなルートです。

序盤の彩都への上りと、コース終盤の上りを除けば、あとはほぼ平坦。約19.5kmの道のりも、スポーツ自転車なら初心者の方でも軽快に走れるはずです。
所要時間は約2時間なので、道中のランチや写真撮影もゆったり満喫できるルート構成になっていますよ。
実際に走ってみた
それではここからは、実際にコースを走った様子を写真とともに振り返ります。
スタート | 令和の新駅「箕面萱野駅」から
旅の始まりは、2024年3月に開業したばかりの北大阪急行・箕面萱野駅。

大阪都心(梅田・なんば・天王寺方面)から乗り換えなしで一本、という最高の立地です。キューズモール直結なので、ゴールをしてからのランチやお土産の購入も、すべてこの駅前で完結します。

それでは出発!
スタートしてしばらくは、普通の市街地を淡々と。車の往来もそこそこあって、気合いを入れるような区間ではなく、ゆるっと街の空気に馴染みながらクルージング気分で進むのがちょうどいいペースです。
市街地 〜 彩都西駅 | 街を抜けて、山の縁へ
住宅街をしばらく進むと、ふっと景色が切り替わるタイミングがやってきます。車の量もぐっと減って、空が広くなって、ちょっとずつ山の気配が近づいてくる。

青看板には「勝尾寺 4km/彩都 3km」の文字。ヒルクライムの聖地・勝尾寺が目と鼻の先ですが、今日の主役はあくまで“街道”。左手に見えてくる彩都方面へ、ゆるやかに坂を上っていきます。

市内からちょっとペダルを漕いだだけで、こんな眺望スポットが現れるのがこのコースの醍醐味のひとつ。ガードレールの向こうには、箕面の街並みとその先まで見渡せる抜けの良さが広がっています。

まだ30分も走っていないのに、すぐ隣にはもう“山”の空気。静かで、気持ちよくて、自然もたっぷり。大きく深呼吸をして山の空気を味わったら、ペダルを回してさらに先へと進んでいきましょう。
彩都エリア | トンネルを抜けて、モノレール沿いを軽快に
ルート上にある唯一のトンネル。歩道がかなり幅広く、歩行者も自転車もゆとりたっぷりに通れるのが安心ポイントです。

トンネルを抜けると、道は一気に開けて彩都エリアへ。さっきまで山の緑の中を走っていたのが嘘のように、整然とした真新しい街並みが広がります。

頭上を大阪モノレールがスッと走り抜けていく、開放感たっぷりの区間。短い距離の中で次々と景色が切り替わり、ペダルを回すたびにガラッと違う表情を見せてくれます。

ちょっと寄り道 |cafe Alice でランチタイム
まだそこまで走っていませんが、早くも小腹が空いてきました。
道中でふと目を引く、木の温もりあふれる外観に惹かれて「cafe Alice」へ寄り道。店内にも心地よい木の香りが漂っていて、とてもリラックスできる素敵なお店です。

注文したのは、ベーグルサンドセットと週替わりのランチセット。どちらもお野菜たっぷりで彩り鮮やか! ライド中の体に嬉しい、重すぎないけれど大満足のボリューム感でした。


「西国街道を歩いた昔の旅人も、こうやって木の温もりを感じながら道中でひと息ついていたのかな……」なんて。そんな想像がふと湧いてくる、自転車旅にぴったりの心地よい休憩スポットでした(厳密にはここ、街道からは少し外れてるんですけどね笑)。
大鳥居 〜 萱野三平記念館 | 江戸の面影が残る西国街道へ
お腹もしっかり満たしたところで、いよいよ本ルートのハイライトへ。豊川駅周辺を越えて「西国街道」の旧街道へと入ると、景色はこれまでとガラッと変わります。

目の前に現れたのは、美しい石畳の道と、立派な瓦屋根が連なる古い日本家屋の数々。
交通量の多い国道171号のすぐ真裏に、まるで時代劇のセットに迷い込んだかのような風景がそのまま残っているとは、地元民のぼくも全く知らず驚きました。

ちなみにこの西国街道は、江戸時代に京都から西日本(九州方面)までを結んでいた重要な幹線道路。参勤交代の大名たちや、西国三十三所を巡る巡礼者たちがひっきりなしに行き交った、いわば“西日本の大動脈”です。
箕面周辺も当時、旅人たちが足を休める宿場町として大いに賑わい、今もなお町並みのそこかしこに当時の面影が色濃く残されています。

街道沿いにどっしりとそびえ立つ石造りの鳥居は、勝尾寺への参道入口を示す「勝尾寺大鳥居」。
最初に建てられたのは鎌倉時代(1245年)と伝わる歴史ある建造物で、かつて参詣客で溢れかえった街道の活気を、静かに今へ伝えてくれています。
大鳥居から西国街道をさらに進むと、ひときわ立派な白壁と瓦屋根が見えてきました。

ここは、有名な歴史物語「忠臣蔵(赤穂浪士)」に登場する萱野三平の旧邸跡(萱野三平記念館)。
主君への忠義と親への孝行の板挟みになり、討ち入り前にこの場所で命を絶った「幻の48人目の義士」の生家です。
自転車と一緒に写真を撮ると、すごく画になるスポットですよ。せっかくなので自転車を停めて、少しだけ中へお邪魔してみることに。

訪れたのはちょうど春のタイミング。手入れの行き届いた中庭には見事な桜が咲き誇っていて、歴史ある日本家屋との共演に思わず見惚れてしまいました。
記念館 〜 箕面萱野駅 | 最後の登りを越えてゴールへ
歴史の余韻に浸りつつ、ゴールの箕面萱野駅へと向けてリスタート。記念館を出てしばらく進むと、今回走ってきた西国街道の区間もいよいよ終盤です。

のどかな田園風景のすぐ向こうに近代的なビル群が広がる、“田んぼのすぐそばに都市”という箕面らしいコントラストが、最後にもう一度顔を出してくれます。

やがて見えてくるのが、「箕面市役所前」の交差点。見慣れた市内の街並みと、その奥にそびえる箕面の山々が視界に戻ってくると、「ああ、帰ってきたな」とじわっと実感が湧いてきます。

しかし、ホッとしたのも束の間。ここに来て待ち構えているのが、このコース最後の上り坂!
後半の疲れた脚にはちょっとだけ堪えますが、「ここを越えればゴールまであと少し!」と気合を入れてペダルを踏み込みます。

そして、ついにスタート地点の箕面萱野駅へ帰還!
“令和の新駅”から漕ぎ出して、“江戸の旧街道”を駆け抜け、また“令和の新駅”へと帰ってくる。まさに、箕面の時空間をぐるっと一周するような、最高に贅沢なタイムトラベル旅でした。
ルート詳細・お役立ち情報
周回ルート
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時間50
分
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それでは改めて、今回走った「西国街道サイクリングルート」についておさらいしていきましょう。
距離は19.5km、所要時間は約1時間50分。「自転車に久しぶりに乗るな…」という方でもチャレンジしやすいコースです。
公式マップでルートを確認

オレンジ色の線で示されているのが、今回走ったルートの全体像。ぐるっと一周する時計回りの周回コースになっています。
新駅、眺望抜群の道、江戸の旧街道、そして地元の暮らしに溶け込む生活道——短い距離でこれだけ表情が変わるのが、このコースの面白さです。
GPS機能付きの公式アプリも!

現地にはジャパンエコトラック専用の看板があるわけではないため、正直「ルート、こっちで合ってる?」と不安になるポイントもちらほら。そんな時に便利なのが、公式アプリです。
GPS機能によりマップ上で現在地をリアルタイム確認できるほか、トイレや見どころなどの位置も一目瞭然。事前にマップをダウンロードしておけばオフラインでも使用できます。
お役立ちチェックリスト
☑コンビニ・自販機:ルート上の駅周辺や市街地にたくさんあります。
☑服装:ガチのサイクルジャージは不要。動きやすい普段着で十分楽しめます。
☑靴:ペダルを回しやすい、履き慣れたスニーカーがおすすめ。
☑持ち物:飲み物、タオル、美味しいランチ代。そして寄り道用の「自転車の鍵」もお忘れなく!
まとめ

車ではサッと通り過ぎてしまう道も、自転車の速度で走ってみると、今まで気づかなかった街の表情が見えてきます。
令和の新しい駅から始まり、江戸時代の息吹を感じる旧街道へ。たった2時間弱でこんな「タイムトラベル」が楽しめるのも、新旧いろんな顔を持つ箕面ならではの魅力かもしれませんね。
それでは、次回の踏破レポートもお楽しみに!